大正十五年前期 娯楽の多様化が進む

江戸・東京庶民の楽しみ 182 大正十五年前期 娯楽の多様化が進む 大正十五年、この年は、東京が大都市としてスタートした年と見ることができそうだ。世情は徐々に新しい風が吹きはじめ、女性の「断髪」やハンドバックの流行など、女性の進出が目につくように…

大正十四年後期 商業娯楽が浸透し始める

江戸・東京庶民の楽しみ 181 大正十四年後期 商業娯楽が浸透し始める 時代の変化を感じさせる大正14年の後期、東京の人口は増加し、都市構造についても変化していた。市内は、山手線の環状運転が始まり、新宿・渋谷・池袋などから郊外から通勤する人々が増加…

大正十四年中期 引締めを感じてか盛んな娯楽

江戸・東京庶民の楽しみ 180 大正十四年中期 引締めを感じてか盛んな娯楽 4月に治安維持法、5月に普通選挙法と、重大な法律が公布された。普通選挙法は、成人男性の普通選挙実施による政治運動を進めることになり、それに対し、過度の政治運動を抑制するた…

大正十四年前期 新たな風は娯楽にも

江戸・東京庶民の楽しみ 179 大正十四年前期 新たな風は娯楽にも 大正十四年三月、普通選挙法案は、枢密院や貴族院での修正が加えられるなど難航したが、ようやく治安維持法とともに成立した。七月、加藤内閣は、閣議で税制などの意見が異なり総辞職。本来な…

大正十三年後期 復興を感じさせるのは娯楽

江戸・東京庶民の楽しみ 178 大正十三年後期 復興を感じさせるのは娯楽 震災から一年、市民の遊びを見ていると、それなりに復興していたものと感じられる。その娯楽・行楽活動から、東京には様々な人々が生活をしていて、それぞれの階級ごとに楽しんでいたこ…

大正十三年中期 徐々に復興 市内の娯楽も

江戸・東京庶民の楽しみ 177 大正十三年中期 徐々に復興 市内の娯楽も 九月で関東大震災から一年となる。関東大震災からの復興は徐々に進みつつあり、娯楽も少しずつ賑わいを取り戻しつつあった。人心の混乱を発生させないように、メーデーを包囲するように…

大正十三年前期 復興に追われ市内の娯楽は停滞

江戸・東京庶民の楽しみ 176 大正十三年前期 復興に追われ市内の娯楽は停滞 この年、一月に成立した清浦奎吾を首班とする貴族院内閣は衆議院を解散、五月の総選挙では護憲三派が大勝し組閣にこぎ着けた。こうして、形の上では「大正デモクラシー」運動が実を…

大正十二年後期 すぐに取り戻す庶民の娯楽

江戸・東京庶民の楽しみ 175 大正十二年後期 すぐに取り戻す庶民の娯楽 関東大震災は、東京庶民に壊滅的な衝撃を与えた。市内の半数以上の人が被災し、大混乱に陥った。その混乱は、一月も経たないうちに収束に向かった。元の生活へと早く戻れたのは、庶民の…

大正十二年前期 庶民は花見に盛り上がるが停滞

江戸・東京庶民の楽しみ 173 大正十二年前期 庶民は花見に盛り上がるが停滞 大正十二年九月に関東大震災が発生、東京は焦土と化した。震災による混乱で物資は不足し、失業者があふれ、150万人以上の市民が東京から焼きだされた。市民の間に、「朝鮮人暴動…

大正十一年後期 コレラ警戒の中、スポーツや行事は行われる

江戸・東京庶民の楽しみ 172 大正十一年後期 コレラ警戒の中、スポーツや行事は行われる コロナならぬコレラが発生、拡大しなかったためか、市内の遊びはあまり影響されなかった。庶民の生活は大きな変化が無く、例年と同様に楽しまれていたものと推測される…

大正十一年中期 不安を示す庶民娯楽

江戸・東京庶民の楽しみ 171 大正十一年中期 不安を示す庶民娯楽 世界的な軍縮を受け、陸軍・海軍とも軍縮計画を進めることになった。前年からのワシントン会議で海軍軍備制限条約が締結され、それに対処するものである。世界に不況ながらも平和な陽ざしがさ…

大正十一年前期 不景気で不安な庶民娯楽

江戸・東京庶民の楽しみ 170 大正十一年前期 不景気で不安な庶民娯楽 大正十一年、高橋是清首相は緊縮財政策を目指したが、内閣を統率できず総辞職。他方、野党が提出した普通選挙法案は、三度も否決された。政局が混迷する中、政党外の軍人が首班となり、軍…

大正十年後期 不景気の中の庶民娯楽

江戸・東京庶民の楽しみ 169 大正十年後期 不景気の中の庶民娯楽 大正十年の後期は、次々にその後の日本の進路に影響する事件や事象が続いた。不景気による労働争議は、政府の弾圧を激しくさせる。戦前最大のストライキ、川崎・三菱神戸造船所争議は、軍隊が…

大正十年中期 不景気の中の庶民娯楽

江戸・東京庶民の楽しみ 168 大正十年中期 不景気の中の庶民娯楽 ちょうど百年前、1921年の読売新聞五月二日の朝刊5面の紙面を見て、現代の新聞の論調と比べてみたい。その頃の新聞は、東京で繰り広げられている活動や事象を、記者が見たままを伝えることが…

大正十年前期 好景気の余韻で遊ぶ庶民

江戸・東京庶民の楽しみ 167 大正十年前期 好景気の余韻で遊ぶ庶民 大正十年、原内閣の政治は、党利党略的で汚職を産み、社会・経済問題に有効な施策を打たなかった。そのため、不況は進み、労働争議が多発、政府弾劾や普通選挙実現などの集会は過激になった…

大正九年後期、庶民の遊びは盛り上がる

江戸・東京庶民の楽しみ 166 大正九年後期、庶民の遊びは盛り上がる 不思議である。庶民の懐は決して豊かになってはいない。それなのに、新聞は庶民が大勢遊んでいる様子を伝えている。中流以上の人々につられるように遊び、盛り上がっているように見える。…

大正九年中期、メーデーは労働祭

江戸・東京庶民の楽しみ 165 大正九年中期、メーデーは労働祭 五月のニコライエフスク事件、シベリア尼港(現在のニコラエフスク・ナ・アムーレ)でソ連のパルチザンが尼港で日本人捕虜などを殺害した。事件の真相は国民には正確に伝えず、世論を激高させる…

大正九年前期 不景気であるが庶民は遊ぶ

江戸・東京庶民の楽しみ 164 大正九年前期 不景気であるが庶民は遊ぶ 戦争による好景気も九年までで、三月の株式の大暴落と、不況が始まった。不況による労働争議は多発し、官憲による弾圧が厳しさを増していった。「平民宰相」原は、普通選挙法案審議を拒否…

大正八年後期、庶民の遊びは続いている

江戸・東京庶民の楽しみ 163 大正八年後期、庶民の遊びは続く 景気の落ち込みを目前にした大正八年の後期、景気の良いのは上流階級を相手とするもの。ただ、庶民の遊びは景気の後退、生活苦になっても直ちに減ることはないようだ。 ・九月「罠に引掛った観劇…

大正八年中期の庶民、まだ自由な感覚がある

江戸・東京庶民の楽しみ 162 大正八年中期の庶民、まだ自由な感覚がある 江戸時代から50年、半世紀となる。奠都五十年の祝祭は盛大に模様され、東京市民は祝宴を自分達の祝いとして楽しんでいた。まだ世界大戦後の好景気の余韻が残っているが、その一方でじ…

「熱狂的好景気」の大正八年前期の庶民娯楽

江戸・東京庶民の楽しみ 161 「熱狂的好景気」の大正八年前期の庶民娯楽 原内閣が有効な経済施策を打たない中、「熱狂的好景気」といわれる実体の伴わない、いわゆるバブル景気が始まった。東京市内の物価は上がり、例えば、かけそばやもりうどんが日を追っ…

忍び寄る制裁や弾圧前の大正七年後期の庶民

江戸・東京庶民の楽しみ 160 忍び寄る制裁や弾圧前の大正七年後期の庶民 値上げの波が浸透し始めている。バブルも始まっているようだ。下層庶民の生活は、日に日に苦しくなっているようだが、金持ちはさらに豊かになり、貧富の差が広がりつつある。それでも…

不景気が忍び寄る大正七年中期の庶民

江戸・東京庶民の楽しみ 159 不景気が忍び寄る大正七年中期の庶民 大正七年中期の東京は、娯楽に浸る庶民が大勢いた。地方では徐々に不景気風が吹き始めていた。東京では、成金が金にまかせて謳歌しており、庶民もつられていたようだ。 しかし、米騒動の情報…

盛り上がりが続く大正七年前期の東京庶民

江戸・東京庶民の楽しみ 158 盛り上がりが続く大正七年前期の東京庶民 大正七年、インフレは戦争が終結に向かってもおさまらず、特に米価の高騰は著しく、七月から全国で米騒動が発生した。このような国内の経済混乱に対し、政府は新聞報道を禁止して軍隊ま…

大正六年後半も浮かれる庶民

江戸・東京庶民の楽しみ 157 大正六年後半も浮かれる庶民 六年の後半に、それまでとは何か異なるファクターを感じさせる記事が目に付くようになる。それは六月に、東京湾の水質汚染が進む様子。水質汚染は、月島や隅田川などの水泳場に現れ始めた。当時は、…

遷都五十年に浮かれる大正六年前半

江戸・東京庶民の楽しみ 156 遷都五十年に浮かれる大正六年前半 大正六年、総選挙は行われたが戦争を遂行するための政治は変わらず、物価の値上がりは止めを知らず、買い占めや売り惜しみを規制する物価調節例を制定するが効果は少なかった。九月に金本位制…

戦争景気に踊らされる大正五年後半

江戸・東京庶民の楽しみ 155 戦争景気に踊らされる大正五年後半 八月にコレラが流行するも、庶民の遊びは続く。・七月「藪入に賑わう海水浴」十七日付讀賣 七月七日の夕方、日露協約成立を祝う提灯行列が雨の中で行われた。その後も実業団3万の提灯行列や様…

イベントに盛り上がる大正五年前半

江戸・東京庶民の楽しみ 154 イベントに盛り上がる大正五年前半 大正五年、この頃から中国、満州の権益を独占し、国内政治の混迷をよそに日本企業に好景気をもたらした。それによって潤ったのは、軍需や紡績など一部の人たちであった。軍事産業の好況につら…

天皇即位に盛り上がる大正四年後半

江戸・東京庶民の楽しみ 153 天皇即位に盛り上がる大正四年後半 この年は、明治から大正へとの区切りとなる。 ・七月「避暑地としての湘南半島 消夏の人を待つ」十六日付讀賣 市民は、積極的に避暑・納涼活動をはじめた。新聞を見ても、海水浴場開き関連の記…

レジャー気運が高まる大正四年前半

江戸・東京庶民の楽しみ 152 レジャー気運が高まる大正四年前半 大正四年、不安定な政府ではあったが中国に経済的権益を求める「二十一カ条」を要求。世界大戦よってヨーロッパ諸国のアジア進出が弱まり、アジア市場を日本が制し、国内の経済が動きだことに…