2 植栽
2-1 植栽(移植)時期
山野草の栽培する上で最も必要なのは、山野草の生態を知ることです。いつ芽を出し、生育して蕾を持ち開花、そして枯れて消えるか。山野草の露地植えが難しい理由の一つは、いつ芽が出るかという正確な情報が少ないことです。花の咲く時期や植栽摘期は、ある程度知られているが、生育期間全体についてはあまり関心が持たれません。芽の出る時期は、ヤマユリやキンランは四月に入ってから、場合によっては中旬に芽が出ます。それに対し、ユキワリイチゲは、前年の十一月、早ければ十月末に葉が出始めます。花の咲く時期が異なるのだから、芽が出る時期も違うのは当然でしょう。
何種類かの植物を植えた場合、発芽時期が異なることから、先に出た植物が繁茂し、後続の芽の成長を妨げたり、開花時に他の植物が覆っていることがあります。そして、山野草が枯れると、地上から消えてしまいます。地面に何も無くなると、その上を知らずに踏みつけたり、掘り起こすことが少なくありません。
① 山野草の植栽に適した時期は、一般的に芽の出る前が適しています。新たに入手した場合はその時期に行なえますが、移植や株分けとなると、どこにあるかがわからないことがあります。となると、芽の出た直後に正確な位置を確認して行なうことが必要です。
② 次に適した時期は、枯れかけた頃。茎や葉が完全に消える前に、株分けや移植をしましょう。特に株分けは、発芽直後は芽を折りやすいので、消える前が適しています。なお移植は、根を崩さずに行なうことができれば、真夏や真冬でなければ可能です。移植や株分けでの失敗は、生育状況(特に根の発達)が良くない植物で起きやすいです。
2-1 植栽(移植)時期
山野草の栽培する上で最も必要なのは、山野草の生態を知ることです。いつ芽を出し、生育して蕾を持ち開花、そして枯れて消えるか。山野草の露地植えが難しい理由の一つは、いつ芽が出るかという正確な情報が少ないことです。花の咲く時期や植栽摘期は、ある程度知られているが、生育期間全体についてはあまり関心が持たれません。芽の出る時期は、ヤマユリやキンランは四月に入ってから、場合によっては中旬に芽が出ます。それに対し、ユキワリイチゲは、前年の十一月、早ければ十月末に葉が出始めます。花の咲く時期が異なるのだから、芽が出る時期も違うのは当然でしょう。
何種類かの植物を植えた場合、発芽時期が異なることから、先に出た植物が繁茂し、後続の芽の成長を妨げたり、開花時に他の植物が覆っていることがあります。そして、山野草が枯れると、地上から消えてしまいます。地面に何も無くなると、その上を知らずに踏みつけたり、掘り起こすことが少なくありません。
① 山野草の植栽に適した時期は、一般的に芽の出る前が適しています。新たに入手した場合はその時期に行なえますが、移植や株分けとなると、どこにあるかがわからないことがあります。となると、芽の出た直後に正確な位置を確認して行なうことが必要です。
② 次に適した時期は、枯れかけた頃。茎や葉が完全に消える前に、株分けや移植をしましょう。特に株分けは、発芽直後は芽を折りやすいので、消える前が適しています。なお移植は、根を崩さずに行なうことができれば、真夏や真冬でなければ可能です。移植や株分けでの失敗は、生育状況(特に根の発達)が良くない植物で起きやすいです。
2-2 植栽地を整える(土の改良)
① 植栽する場所の土は、必ずしも山野草に適した土とは限りません。踏み固められたり、埋め立て残土が入っていたり、掘り始めたらコンクリートで覆われていたりと、想定外の状況もあります。あまりにも悪い場合は、表土を削り、新たな土を搬入しなければなりません。または、既存土の上に新たに植栽土を積み上げる必要があります。
土の厚さは、サギゴケなど10㎝ほどの土厚でも生育する植物もあります。土の厚さが薄ければ、撒水や日除けなど、きめ細かい手入れを常時続ける必要があります。なるべく自然のままで生育させるには、30㎝以上の土の厚さを確保したいです。
② 既存の土に植栽する場合は、土地を30㎝ほど掘り起こし土壌状況を確認しましょう。地表は草の生えている場所でも、掘ると固い盤となっていたり、瓦礫が出てくることが少なくありません。粘土やアスファルトなどの工事残土、プラスチック破片ゴミは取り除きましょう。多分ないとは思いますが、強度の酸性やアルカリ性の場合は、中和する必要があります。
植栽地の改良は、できるだけ既存の土を生かしましょう。まず、掘り起こした土を篩にかけます。篩がなければ、目測で5㎜以下と以上で分けます。石や土の固まりは、掘り起こした場所の下に戻し、細かい土をその上に積みましょう。その時、土が乾燥気味であれば鹿沼土を混入します。粘土質であれば山砂を混入します。その割合は、植える植物によって異なりますが、最大で3割までにしています。
① 植栽する場所の土は、必ずしも山野草に適した土とは限りません。踏み固められたり、埋め立て残土が入っていたり、掘り始めたらコンクリートで覆われていたりと、想定外の状況もあります。あまりにも悪い場合は、表土を削り、新たな土を搬入しなければなりません。または、既存土の上に新たに植栽土を積み上げる必要があります。
土の厚さは、サギゴケなど10㎝ほどの土厚でも生育する植物もあります。土の厚さが薄ければ、撒水や日除けなど、きめ細かい手入れを常時続ける必要があります。なるべく自然のままで生育させるには、30㎝以上の土の厚さを確保したいです。
② 既存の土に植栽する場合は、土地を30㎝ほど掘り起こし土壌状況を確認しましょう。地表は草の生えている場所でも、掘ると固い盤となっていたり、瓦礫が出てくることが少なくありません。粘土やアスファルトなどの工事残土、プラスチック破片ゴミは取り除きましょう。多分ないとは思いますが、強度の酸性やアルカリ性の場合は、中和する必要があります。
植栽地の改良は、できるだけ既存の土を生かしましょう。まず、掘り起こした土を篩にかけます。篩がなければ、目測で5㎜以下と以上で分けます。石や土の固まりは、掘り起こした場所の下に戻し、細かい土をその上に積みましょう。その時、土が乾燥気味であれば鹿沼土を混入します。粘土質であれば山砂を混入します。その割合は、植える植物によって異なりますが、最大で3割までにしています。