2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

茶庭 6 千利休その2

茶庭 6 千利休その2 茶庭に関する用語と茶庭の成立 露地や蹲踞というのは、茶庭ならではの用語である。では、いつ頃から使われ始めたのであろうか。『南方録』や『露地聴書』などの書には、利休が「露地」という言葉をごくあたりまえに使い、露地(茶庭)…

茶庭 5 千利休(1522~1591年)その1

茶庭 5 千利休(1522~1591年)その1 千利休の「わび茶」 千利休について書かれた本は、どのくらいあるかわからないくらい出ている。その大半は、茶の湯「わび茶」に関することである。では、利休自身が茶の湯について書いたものがあるのかといえば、実は…

江戸のくだもの その5

江戸のくだもの その5 枇杷 ビワは、もともと日本あったという説がある。だが、現在栽培されているのは中国から渡来したビワである。ビワを最初に紹介したのは、天平宝字6年(762)正倉院の文書の記録で、その中に「枇杷子七文」とある。当時果実の中では…

茶庭 4 豊臣秀吉その2

茶庭 4 豊臣秀吉その2 秀吉と茶庭 それに対し茶庭については、具体的な資料にもとづいて、もう少し正確な推測ができそうだ。天正十年につくらせた山崎の茶室「待庵」(完成は十一年三月)は、躪口を含め利休の「わび茶」の様相をよく伝えるものであるが、…