2012-12-01から1ヶ月間の記事一覧
茶庭 26 小堀遠州 その11 遠州の露地への関心 森蘊の『小堀遠州の作事』を読んで改めて感じたこと、それは、遠州は建築家であるということ。おそらく、建物に関わる史料は豊富にあるのに対し、庭に関する史料が少ないためであろう。事実、記述の中心となるテ…
江戸時代の椿 その15 ★1820年代(文政年間) 『シーボルト 江戸参府紀行』『江戸名所花暦』『草木奇品家雅見』『草木錦葉集』のツバキ ・『シーボルト 江戸参府紀行』 ドイツ人医師・博物学者であるシーボルト(Philipp Franz Balthasar von Siebold)は…
江戸時代の椿 その14 ★1800年代(寛政~文化年間) 『本草綱目啓蒙』の山茶、『四季賞花集』の「イセツバキ」、『古来椿名寄』のツバキ ・『本草綱目啓蒙』 『本草綱目啓蒙』は、小野蘭山が講義をした『本草綱目』を孫の職孝等が筆記整理したもので、文…
茶庭 25 小堀遠州 その10 大徳寺方丈庭園の石組 遠州の作か否かという論争は昔からいくつもあって、たぶん未来永劫結論は出ないだろう。何を根拠に遠州作と主張するのかという点から始めても、同じだろう。身も蓋もない言い方かもしれないが、そのほとんどは…