2021-01-01から1年間の記事一覧

不景気が忍び寄る大正七年中期の庶民

江戸・東京庶民の楽しみ 159 不景気が忍び寄る大正七年中期の庶民 大正七年中期の東京は、娯楽に浸る庶民が大勢いた。地方では徐々に不景気風が吹き始めていた。東京では、成金が金にまかせて謳歌しており、庶民もつられていたようだ。 しかし、米騒動の情報…

盛り上がりが続く大正七年前期の東京庶民

江戸・東京庶民の楽しみ 158 盛り上がりが続く大正七年前期の東京庶民 大正七年、インフレは戦争が終結に向かってもおさまらず、特に米価の高騰は著しく、七月から全国で米騒動が発生した。このような国内の経済混乱に対し、政府は新聞報道を禁止して軍隊ま…

大正六年後半も浮かれる庶民

江戸・東京庶民の楽しみ 157 大正六年後半も浮かれる庶民 六年の後半に、それまでとは何か異なるファクターを感じさせる記事が目に付くようになる。それは六月に、東京湾の水質汚染が進む様子。水質汚染は、月島や隅田川などの水泳場に現れ始めた。当時は、…

遷都五十年に浮かれる大正六年前半

江戸・東京庶民の楽しみ 156 遷都五十年に浮かれる大正六年前半 大正六年、総選挙は行われたが戦争を遂行するための政治は変わらず、物価の値上がりは止めを知らず、買い占めや売り惜しみを規制する物価調節例を制定するが効果は少なかった。九月に金本位制…

戦争景気に踊らされる大正五年後半

江戸・東京庶民の楽しみ 155 戦争景気に踊らされる大正五年後半 八月にコレラが流行するも、庶民の遊びは続く。・七月「藪入に賑わう海水浴」十七日付讀賣 七月七日の夕方、日露協約成立を祝う提灯行列が雨の中で行われた。その後も実業団3万の提灯行列や様…

イベントに盛り上がる大正五年前半

江戸・東京庶民の楽しみ 154 イベントに盛り上がる大正五年前半 大正五年、この頃から中国、満州の権益を独占し、国内政治の混迷をよそに日本企業に好景気をもたらした。それによって潤ったのは、軍需や紡績など一部の人たちであった。軍事産業の好況につら…