…こしている。さしたる娯楽のなかった時代とはいえ、二度、三度と流行を復活させているのには驚かされる。これはやはり、奇抜さだけではなく、優れた栽培技術と植木屋の余技といえども、手を抜かずに見事な細工を披露しうる芸術性があったからこそであろう。 ・役者に似せた菊人形が大当たり 嘉永期に入ると、菊人形レースは、完全にもう団子坂勢の一人勝ちになっていった。「団子坂の菊人形」が従来のものと最も大きく異なる点は、客から見物料をとったことである。若月紫蘭著『東京年中行事』には、明治維新の混乱…
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