茶花と花材の植物名その6

茶花と花材の植物名その6
キンシバイバラ科)・・・種名・・・キンシバイの初見→諸禽万益集1717年
金糸梅=キンシバイ・・・『古流挿花湖月抄』1790年(寛政二年)に記される。
 
キンセンカ(キク科)・・・種名・・・キンセンカの初見→倭名類聚抄935年頃
キンせンクワ=キンセンカ・・・『山科家礼記』1488年(長享二年)に記される。
金銭華=キンセンカ・・・『池坊専應口傳』1542年(天文十一年)に記される。
金仙花=キンセンカ・・・『天王寺屋会記』1549年(天文十八年)に記される。
金盞花=キンセンカ・・・『抛入花傳書』1684年(貞享一年)に記される。
長春菊=キンセンカ・・・『立花秘傳抄』1688年(貞享五年)に記される。
黄金花=キンセンカ・・・『挿花故実化』1778年(安永七年)に記される。
金仙芲=キンセンカ・・・『小篠二葉伝』1787年天明七年)に記される。
 
ギンセンカアオイ科)・・・種名・・・ギンセンカの初見→大和本草1709年
朝露草=ギンセンカ・・・『立花大全』1683年(天和三年)に記される。
 
キンポウゲキンポウゲ科)・・・種名・・・キンポウゲの初見→山科家礼記1491年
キンホウケ=キンポウゲ・・・『山科家礼記』1491年(延徳三年)に記される。
金鳳花=キンポウゲ・・・『替花傳秘書』1661年(寛文元年)に記される。
金賓花=キンポウゲ・・・『立花秘傳抄』1688年(貞享五年)に記される。
 
キンモクセイ(モクセイ科)・・・種名・・・キンモクセイの初見→水谷本草1833年
九里香=キンモクセイ・・・『生花百競』1768年(明和五年)に記される。
 
キンラン(ラン科)・・・種名・・・キンランの初見→房総常州採薬記1803年
金蘭=キンラン・・・『華道全書』1717年享保二年)に記される。
 
クガイソウゴマノハグサ科)・・・種名・・・クガイソウの初見→本草綱目品目1672年?
威霊草(くかいさう)=クガイソウ・・・『生花枝折抄』1773年(安永二年)に記される。
威霊仙=クガイソウ・・・『古流挿花湖月抄』1790年(寛政二年)に記される。
 
クサソテツ(ウラボシ科)・・・種名・・・クサソテツの初見→大和本草1709年
雁足=クサソテツ・・・『池坊専應口傳』1542年(天文十一年)に記される。
鴈足=クサソテツ・・・『替花傳秘書』1661年(寛文元年)に記される。
がんそく=クサソテツ・・・『立花正道集』1684年(天和四年)に記される。
 
クサフジマメ科)・・・種名・・・クサフジの初見→抛入花伝書1684年
草藤=クサフジ・・・『抛入花傳書』1684年(貞享一年)に記される。
くさ藤=クサフジ・・・『砂鉢生花伝』1775年(安永四年)に記される。
 
クサボタンキンポウゲ科)・・・種名
草牡丹=クサボタン・・・『華道全書』1717年享保二年)に記される。
 
クスノキクスノキ)・・・種名・・・クスノキの初見→日本書紀720年
楠=クスノキ・・・『替花傳秘書』1661年(寛文元年)に記される。
 
クズマメ科)・・・種名・・・クズの初見→日本書紀720年
くすの花=クズ・・・『天王寺屋会記』1582年(天正十年)に記される。
花葛=クズ・・・『替花傳秘書』1661年(寛文元年)に記される。
葛花=クズ・・・『生花枝折抄』1773年(安永二年)に記される。
 
クチナシ(アカネ科)・・・種名・・・クチナシの初見→日本書紀720年
梔花=クチナシ・・・『池坊専應口傳』1542年(天文十一年)に記される。
くちなし=クチナシ・・・『替花傳秘書』1661年(寛文元年)に記される。
梔子=クチナシ・・・『抛入花傳書』1684年(貞享一年)に記される。
口梨=クチナシ・・・『立花便覧』1695年(元禄八年)に記される。
越桃=禅友=クチナシ・・・『立花秘傳抄』1688年(貞享五年)に記される。
山梔=クチナシ・・・『生花枝折抄』1773年(安永二年)に記される。
 
クマガイソウ(ラン科)・・・種名・・・クマガイソウの初見→花壇地錦抄1695年
熊谷草=クマガイソウ・・・『後西院御茶之湯記』1679年(延宝七年)に記される。
 
クマザサ(イネ科)・・・種名・・・クマザサの初見→本草綱目品目1672年?
くまざさ=クマザサ・・・『立花正道集』1684年(天和四年)に記される。
刄笹=クマザサ・・・『立花指南』1688年(貞享五年)に記される。
熊笹=クマザサ・・・『立花訓蒙図彙』1695年(元禄八年)に記される。
 
クマノミズキ(ミズキ科)・・・種名・・・クマノミズキの初見→甲駿豆相採薬記1801年
さは水木=クマノミズキ・・・『替花傳秘書』1661年(寛文元年)に記される。
澤水木=クマノミズキ・・・『立花指南』1688年(貞享五年)に記される。
 
クマヤナギ(クロウメモドキ科)・・・種名
くま柳=クマヤナギ・・・『替花傳秘書』1661年(寛文元年)に記される。
 
グミ(グミ科)・・・総称名・・・グミの初見→新撰新撰字鏡900年頃
河原茱茰=グミ・・・『挿花四季枝折』1794年(寛政五年)に記される。
 
クリ(ブナ科)・・・種名・・・クリの初見→古事記712年
栗=クリ・・・『替花傳秘書』1661年(寛文元年)に記される。
 
クリンソウサクラソウ科)・・・種名・・・クリンソウの初見→毛吹草1645年
七重花=クリンソウ・・・『替花傳秘書』1661年(寛文元年)に記される。
九輪草クリンソウ・・・『華道全書』1717年享保二年)に記される。
くりんそう=クリンソウ・・・『挿花故実化』1778年(安永七年)に記される。
 
クルマユリユリ科)・・・種名・・・クルマユリの初見→毛吹草1645年
車ゆり=クルマユリ・・・『抛入花傳書』1684年(貞享一年)に記される。
 
クルミクルミ科)・・・種名・・・クルミの初見→正倉院天平期762年
くるみ=クルミ・・・『替花傳秘書』1661年(寛文元年)に記される。
 
クロチク(イネ科)・・・種名
紫竹=クロチク・・・『池坊専應口傳』1542年(天文十一年)に記される。
 
クロマツ(マツ科)・・・種名・・・クロマツの初見→諸国産物帳1735~40年
男松=クロマツ・・・『立花訓蒙図彙』1695年(元禄八年)に記される。
 
クワ(クワ科)・・・種名・・・クワの初見→日本書紀720年
桑=クワ・・・『替花傳秘書』1661年(寛文元年)に記される。
クワノミ=クワ・・・『槐記』1728年(享保十三年)に記される。
なお、『立花指南』1688年(貞享五年)には柘=ヤマグワが記されている。クワとヤマグワを区別しない見方もあり、『新日本植物図鑑』にもヤマグワはクワの説明の中に記されている。
 
クワイオモダカ科)・・・種名・・・クワイの初見→本草和名918年頃
ゑんび菜=クワイ・・・『酒井宗雅茶会記』1787年天明七年)に記される。
澤潟=クワイ・・・『古流挿花湖月抄』1790年(寛政二年)に記される。
 
ケイトウヒユ科)・・・種名・・・ケイトウの初見→撮壌集1454年
ケイトウケ=ケイトウ・・・『山科家礼記』1489年(延徳一年)に記される。
鶏頭花=ケイトウ・・・『池坊専應口傳』1542年(天文十一年)に記される。
有掃帚=扇面=瓔珞=ケイトウ・・・『立花秘傳抄』1688年(貞享五年)に記される。
 
ケイラン(ラン科)・・・総称名
恵蘭=ケイラン・・・『抛入花傳書』1684年(貞享一年)に記される。
 
ケシ(ケシ科)・・・種名・・・ケシの初見→源氏物語1007年頃
けし=ケシ・・・『仙傳抄』1445年(文安二年)に記される。
芥子花=ケシ・・・『池坊専應口傳』1542年(天文十一年)に記される。
米嚢花=ケシ・・・『立花正道集』1684年(天和四年年)に記される。
罌粟=ケシ・・・『抛入花傳書』1684年(貞享一年)に記される。
嬰子粟=ケシ・・・『砂鉢生花伝』1775年(安永四年)に記される。
 
ケマンソウ(ケシ科)・・・種名・・・ケマンソウの初見→尺素往来1481年前
ケマンケ=ケマンソウ・・・『山科家礼記』1491年(延徳三年)に記される。
華鬘=ケマンソウ・・・『替花傳秘書』1661年(寛文元年)に記される。
荷包牡丹=花曼草=ケマンソウ・・・『生花百競』1768年(明和五年)に記される。
 
ケヤキ(ニレ科)・・・種名・・・ケヤキの初見→古事記712年
けやき=ケヤキ・・・『替花傳秘書』1661年(寛文元年)に記される。
 
コウオウソウ(キク科)・・・種名・・・コウオウソウの初見→花壇綱目1664年
紅黄草=コウオクソウ・・・『抛入花傳書』1684年(貞享一年)に記される。
 
コウシンバラバラ科)・・・種名・・・コウシンバラの初見→明月記1181年
長春=コウシンバラ・・・『池坊専應口傳』1542年(天文十一年)に記される。
ちやうしゆん=コウシンバラ・・・『替花傳秘書』1661年(寛文元年)に記される。
月季=コウシンバラ・・・『抛入花傳書』1684年(貞享一年)に記される。
停春=コウシンバラ・・・『古今茶道全書』1693年(元禄六年)に記される。
月々紅=闘雪紅=コウシンバラ・・・『立花秘傳抄』1688年(貞享五年)に記される。