和のガーデニング 17
冬の草花
十二月に入ると、草花の大半は枯れ、地上から消えてしまう。冬の庭に咲く花としては、ウメやスイセンなどが定番となる。それに加えて花とはいえないが、胞子をつける葉が花のように見えるフユノハナワラビがある。また、茎から水分が滲み出て凍り、霜柱のように見えるシモバシラある。さらに、葉が緑のカーペット状になるヒメウズがある。これらは、温室で咲いている花と比べれば華やかさはないが、冬の美しさを感じる鑑賞眼を研ぎ澄ませれば誠に趣がある。春を先取りして、色とりどりの花を求めることも楽しいが、冬には冬らしさを求めることもまたなかな洒落たものである。この冬を鑑賞する楽しみは、日本の風土を抜きにしては得られず、西欧人には理解しずらいものであろう。それゆえ、和のガーデニングとして広め、多くの日本人に薦めたい。
シモバシラ
シモバシラはシソ科の多年草、草丈は0.4~0.7m程である。シモバシラは三月末から芽を出し勢いよく伸び、八月~九月に、茎の先端に多数の白色の小花(直径5~7mm)を穂状につける。シモバシラの特徴は、葉や茎が枯れた後、根元に近い茎に氷の結晶を吹き出し霜柱を形成する。これは、シモバシラの根が生きていて地中の水分を吸い上げ、茎のすき間から吸い上げた水分をにじみ出し、それが氷の結晶となり霜柱のようになる。氷の結晶は、朝日に光り、美しい姿を呈する。そのため、花より霜柱の方が注目され、シモバシラと呼ばれるようになったものと思われる。初期は寒さが弱いため、シモバシラは小さいが、日ごとにシモバシラは生長し、やがて春の到来を告げるかのように消えてしまう。
シモバシラの栽培は楽で、管理もほとんど不要、多少虫に食われるが枯れることはあまりない。ただ、暖かい場所では霜柱は形成されず、十二月には見事な霜柱を見ることができない。この霜柱は、シソ科の植物であれば形成されるもので、ハーブ類でも見られる。
シモバシラはシソ科の多年草、草丈は0.4~0.7m程である。シモバシラは三月末から芽を出し勢いよく伸び、八月~九月に、茎の先端に多数の白色の小花(直径5~7mm)を穂状につける。シモバシラの特徴は、葉や茎が枯れた後、根元に近い茎に氷の結晶を吹き出し霜柱を形成する。これは、シモバシラの根が生きていて地中の水分を吸い上げ、茎のすき間から吸い上げた水分をにじみ出し、それが氷の結晶となり霜柱のようになる。氷の結晶は、朝日に光り、美しい姿を呈する。そのため、花より霜柱の方が注目され、シモバシラと呼ばれるようになったものと思われる。初期は寒さが弱いため、シモバシラは小さいが、日ごとにシモバシラは生長し、やがて春の到来を告げるかのように消えてしまう。
シモバシラの栽培は楽で、管理もほとんど不要、多少虫に食われるが枯れることはあまりない。ただ、暖かい場所では霜柱は形成されず、十二月には見事な霜柱を見ることができない。この霜柱は、シソ科の植物であれば形成されるもので、ハーブ類でも見られる。
ヒメウズ
ヒメウズはキンポウゲ科の多年草、草丈は0.1~0.3m程である。ヒメウズは冬も青々として、四月に白く小さな(5㎜程)花を咲かせる。花が散り、結実して夏になると葉は枯れ、秋には再び葉が出る。ヒメウズの花の開花期間は10日ほどで、群生していればそれなりに見応えがあるが、疎らだと他の植物の中に埋没してしまう。ヒメウズは、道ばたや畑に生え、雑草に混じっている場合が多く、その存在感が薄い。しかし、冬には周囲の草が枯れることから目に付き、群生していればヒメウズの草むらとなり、趣ある景観になる。冬の日だまりに生育するヒメウズは、少でも風が吹けば淡い緑色の葉が細波のように揺れ、その佇まいは見る人の心を捕らえる。その光景は、開花時期より印象的で魅力あり、春の近いことを予感させる。
ヒメウズは直射日光が強く当たるところでも、半日陰でも生育する。繁殖は種子によるが、塊状の地下茎(塊茎)からも増える。ヒメウズの移植は容易で、真冬でも葉を痛めさえしなければ大半が活着する。葉のない休眠中であれば、夏の炎天下でも移植は可能で、病虫害の心配もなく、非常に強い植物である。ヒメウズの弱点は、過湿や乾燥より強度の踏圧だと思う。道ばたでもよく見かけるが、群落が形成できないのは踏み固められたり、生育期に上部を他の植物に遮られるからである。逆に踏圧の少ない畑では、勢い良く生育している。
ヒメウズはキンポウゲ科の多年草、草丈は0.1~0.3m程である。ヒメウズは冬も青々として、四月に白く小さな(5㎜程)花を咲かせる。花が散り、結実して夏になると葉は枯れ、秋には再び葉が出る。ヒメウズの花の開花期間は10日ほどで、群生していればそれなりに見応えがあるが、疎らだと他の植物の中に埋没してしまう。ヒメウズは、道ばたや畑に生え、雑草に混じっている場合が多く、その存在感が薄い。しかし、冬には周囲の草が枯れることから目に付き、群生していればヒメウズの草むらとなり、趣ある景観になる。冬の日だまりに生育するヒメウズは、少でも風が吹けば淡い緑色の葉が細波のように揺れ、その佇まいは見る人の心を捕らえる。その光景は、開花時期より印象的で魅力あり、春の近いことを予感させる。
ヒメウズは直射日光が強く当たるところでも、半日陰でも生育する。繁殖は種子によるが、塊状の地下茎(塊茎)からも増える。ヒメウズの移植は容易で、真冬でも葉を痛めさえしなければ大半が活着する。葉のない休眠中であれば、夏の炎天下でも移植は可能で、病虫害の心配もなく、非常に強い植物である。ヒメウズの弱点は、過湿や乾燥より強度の踏圧だと思う。道ばたでもよく見かけるが、群落が形成できないのは踏み固められたり、生育期に上部を他の植物に遮られるからである。逆に踏圧の少ない畑では、勢い良く生育している。
フユノハナワラビ
フユノハナワラビはシダ植物(多年草扱い)で、草丈は0.1~0.5m程である。冬になると胞子葉をもたげ、それが花のように見えることから、フユノハナワラビと呼ばれたらしい。周囲に植物が生育している時は埋もれて気づかないが、冬になると存在感が出てくる。胞子で増えることから、なかなか思った場所には生育してくれない。そのため、自然に生育するものを鑑賞している。華はないものの、冬を彩る草花として庭や公園の一角に植栽することを薦めたい。
植栽する場所は、半日陰から日陰、明るければほとんど日が当たらなくても生育する。乾燥を嫌うことから、風が常時吹いているようなところは避ける。植栽時期は七月とあるが、初秋や初夏でも活着している。
フユノハナワラビはシダ植物(多年草扱い)で、草丈は0.1~0.5m程である。冬になると胞子葉をもたげ、それが花のように見えることから、フユノハナワラビと呼ばれたらしい。周囲に植物が生育している時は埋もれて気づかないが、冬になると存在感が出てくる。胞子で増えることから、なかなか思った場所には生育してくれない。そのため、自然に生育するものを鑑賞している。華はないものの、冬を彩る草花として庭や公園の一角に植栽することを薦めたい。
植栽する場所は、半日陰から日陰、明るければほとんど日が当たらなくても生育する。乾燥を嫌うことから、風が常時吹いているようなところは避ける。植栽時期は七月とあるが、初秋や初夏でも活着している。