#その他文化活動

信鴻のガーデニング安永六年2

信鴻のガーデニング安永六年2 ○六月 の植物名を記載している日数は7日ある。六月は、ガーデニング作業と思われる「草を刈」が大半をしめ、記述が17日ある。収穫の記載は庭のナスの1日だけ。植物の遣り取りは5日である。記された植物名は12、12種である。…

信鴻のガーデニング安永六年1

信鴻のガーデニング安永六年1 安永六年の日記にどのような植物が記されているか、また、どのようなガーデニングしていたかを示す。なお、植物名にはガーデニングとは直接関係がないものがあり、判別に迷うが前後の関係や前年までの記述から判断した。 ○一月…

★安永七年十一月~十二月

江戸庶民の楽しみ 48 ★安永七年十一月~十二月 ★十一月 朔日○九過より浅草参詣(略)富士前(略)山内屏風坂(略)御堂前(略)観音参詣、御手洗へ鰻放し、明石反畝を見(略)伊勢屋に休む(略)田原一丁め(略)感応寺内より浜田屋へゆき蕎麦を喫ひ、七面脇坂より、野通り…

★安永七年八月~十月

江戸庶民の楽しみ 47 ★安永七年八月~十月 ★八月 十日○八半(略)浅草参詣(略)不二裏より行、法住寺(略)谷中門内より護国院へ行、此程廻向院より如来来給ひ甚込合て拝もならすと聞し(略)今開帳といふと中の門より人出る事潮の涌如く(略)浅草へ遅く成ゆへ直に出…

★安永七年四月~閏七月

江戸庶民の楽しみ 46 ★安永七年四月~閏七月 ★四月 七日○九過(略)土物店より白山前馬場(略)上餌差町、牛天神茶屋(略)隆慶橋冷水番所(略)筑戸明神(略)八幡の坂(略)神楽坂の上へ出、肴町観音(略)肴町円福寺(略)平安本満寺日蓮の開帳へ(略)七軒寺町宝龍寺談義を…

★安永七年一月~三月

江戸庶民の楽しみ 45 ★安永七年一月~三月 ★一月 三日○四半頃(略)土物店より湯島へ行、塗中礼者多し、湯島伊勢屋(略)富札百枚求め(略)中町より山下弘徳寺(略)塗中市の如く群集、今日大師参、ことに甲子護国院(略)浅草参詣、(略)馬道より聖天横町、新鳥越橋(…

★安永六年十月~十二月

江戸庶民の楽しみ 44 ★安永六年十月~十二月 ★十月 三日○九半頃(略)森川宿にて駄馬多く塗悪き故与力町へかかり、加賀わきより油島へ行、塗中行人多し、(略)昌平橋より本通り丸角屋へ行(略)日本橋(略)本材木町へ出、海賊橋より霊岸橋(略)一の橋より長崎町つは…

★安永六年四月~九月

江戸庶民の楽しみ 43 ★安永六年四月~九月 ★四月 朔日○六本木上邸へ(略)四半頃起行(略)白山より伝通院うち、隆慶橋(略)牛込門(略)赤坂門、一ツ木氷川前、(略)飯倉片町、土器町より切通し、愛宕下聖徳太子堂水茶や(略)松山候前より井上遠州わき、日蔭町通、芝…

★安永六年一月~四月

江戸庶民の楽しみ 42 ★安永六年一月~四月 ○ 安永六年 ★一月 この年の元旦も「福寿草を貰ふ」。「九ツ過珠成・お隆同道御霊殿へ行御容拝す」などの参詣。三日には「数の子」「小豆」「海鮮・かすていら」「九年母」「串柿」「蜆」など続々と食べ物が届く。そ…

★安永五年七月~十二月

江戸庶民の楽しみ 41 ★安永五年七月~十二月 ★七月 十九日○明六より浅草参詣(略)挑燈にて出谷中にて挑燈を消す、上野本堂矢来の内蔓艸高く東側林中樹をまろハし縄をはりて行人を駐め雲水塔の方一道を開く、三河屋に休み(略)御堂内を行直に参詣、帰掛に因果地…

信鴻のガーデニング安永五年2

信鴻のガーデニング安永五年2 ○七月 七月は、ガーデニング作業と思われる記述が22日あり、植物名を記載した日は6日である。それらの中から、記された植物名は7、7種である。新たな植物の種類は3種である。以下、日付順に示す。 なお、信鴻が六義園に移…

信鴻のガーデニング安永五年1

信鴻のガーデニング安永五年1 安永五年の日記にどのような植物が記されているか、また、どのようなガーデニングしていたかを示す。なお、植物名にはガーデニングとは直接関係がないものがあり、判別に迷うが前後の関係や前年までの記述から判断した。 ○一月…

平穏な安永四年六月~閏十二月

江戸庶民の楽しみ 39 ★平穏な安永四年六月~閏十二月 ★六月 信鴻は、以下の一日しか外出していない。江戸の町に特記するようなことはなかったと思われる。 廿二日○六半前より珠成同道浅草参詣(略)谷中通り(略)清水門より入、山内旗本衆参詣多し(略)山下門よ…

安永五年一月~六月の楽しみ

江戸庶民の楽しみ 40 ★安永五年一月~六月の楽しみ ○ 安永五年★一月 この年の元旦も「福寿草を貰ふ」。二日に「風巾貰ふ」。三日「夕園にて羽子を突」。と、これらが信鴻の正月らしさを感じさせる記述である。一月の信鴻は、以下のように6日も出かけている…

信鴻のガーデニング安永四年2

信鴻のガーデニング安永四年2 ○五月 五月も植物名を18日記載している。摘みの記載は、「いちこ・笋・梅子」などと変わり、4日に減っている。ガーデニング作業と思われる記述も10日となる。それらの中から、記された植物名は31ある。新たな植物の種類は11種…

信鴻のガーデニング安永四年1

信鴻のガーデニング安永四年1 安永四年の日記にどのような植物が記されているか、また、どのようなガーデニングしていたかを示す。なお、植物名にはガーデニングとは直接関係がないものがあり、判別に迷うが前後の関係や前年までの記述から判断した。 ○一月…

平穏な安永四年一月~五月

江戸庶民の楽しみ 38 ★平穏な安永四年一月~五月 ★一月 信鴻の日記から正月の様子を見ることにする。 元日○花屋権兵衛に福寿草貰ふ、浅野に鉢うへ接分梅貰ふ 三日○妹背山へ穴沢妻召連、羽子をつく○新助来、絵本四の時貰ふ、おりう羽子板・道中双六貰ふ 四日○…

信鴻のガーデニング安永三年2

信鴻のガーデニング安永三年2 ○四月は、ガーデニングに適した時期であることもあって17日作業をしている。ただ、「鉢殖の草を水分石岩狭に殖」「木枯山の草を刈」など、植物名の記されない日があって、植物名が記載されたのは10日である。新たな植物は、以…

信鴻のガーデニング安永三年1

信鴻のガーデニング安永三年1 柳沢信鴻は、安永三年の日記の半数以上に、ガーデニングに関連する記述を記している。その中で注目したのは、植物名である。当時の植物を知ることに加えて、信鴻がどのようなガーデニングしていたかを探る手がかりとなる。なお…

花壇綱目 序

花壇綱目 序 『花壇綱目』は、国立国会図書館デジタル資料に、以下のように公開されている。 1 花壇綱目 3巻 【全号まとめ】 古典籍資料(貴重書等)/その他 水野元勝 [著][他] (河内屋太助, [1---]) 2 花壇綱目 3巻. [1] 古典籍資料(貴重書等)/その他 水…

花壇綱目

『花壇綱目』 ★解読花壇綱目の刊行 早いもので、『江戸の園芸』(ちくま新書)を刊行して20年経ちました。終活として、集めた資料をそろそろ廃棄しようと見直しました。すると、あちこちに首を突っ込んだまま、整理しかけの一覧表や書きかけの原稿がいくつ…

★冬の物見遊山・安永三年十一月十二月

江戸庶民の楽しみ 37 ★冬の物見遊山・安永三年十一月十二月 江戸市中の十一月、十二月は、大きな出来事がなかったようである。十一月の信鴻は、十二日、十四日、二十四日と3回も芝居見物に出かけている。人は、楽しいことに対しては、どんなに朝が早くても…

★祭礼と菊見を楽しむ、安永三年の九月十月

江戸庶民の楽しみ 36 ★祭礼と菊見を楽しむ・安永三年の九月十月 九月、幕府は物価の下落を図るため、鋳銭座での鋳造を停止、真鍮銭も半減させた。江戸市中への影響がどの程度あったか、庶民の生活はさほど変化があったとは感じられない。たとえば、『武江年…

★納涼・安永三年

江戸庶民の楽しみ 35 ★納涼・安永三年六月七月八月の楽しみ 江戸市中の六月以降の出来事を信鴻の日記と対照させて見てみよう。信鴻は、五月からの大当たりの中村座『恋女房染分手綱』を六月三日に出かけている。その日の帰りは午前様であった。六月は天変地…

放屁男と開帳

江戸庶民の楽しみ 34 ★放屁男と開帳を楽しむ・安永三年三四五月 三月以降の出来事を『武江年表』から示すと、行楽シーズンの到来を受けて開帳が続々と催される。「三月十八日から魚籃観世音開帳○四月朔日より六月二十一日迄、大師河原平間寺弘法大師、中瀬稲…

★正月の楽しみ、安永三年

江戸庶民の楽しみ 33 ★正月の楽しみ、安永三年 安永三年、江戸の庶民はどのような生活を送っていたか、町の様相、特に盛り場の動向を柳沢信鴻の日記から探してみたい。日記は、まるで現代新聞の三面記事のように浅草や境町(芝居小屋街)など繁華街の様子を…

柳沢信鴻のガーデニング1773年の植物

安永二年 柳沢信鴻のガーデニング1773年の植物 信鴻の日記の特徴は、毎日のように植物名が出てくることである。六義園に安永二年五月二十三日に引っ越した以降は、六月には29日、七月は29日、八月も29日、九月は28日である。十月は少し減少して26日である。…

★浅草の賑わい(安永二年十一月・十二月)

江戸庶民の楽しみ 32 ★浅草の賑わい(安永二年十一月・十二月) 信鴻も江戸庶民と同じように、浅草の様子に関心を向け日記に再三記している。十一月・十二月に7回触れている。この記述から当時の浅草の賑わいや町の様子が伝わってくる。 十一月十一日は「大…

★雨の種類(安永二年九月・十月)

江戸庶民の楽しみ 31 ★雨の種類(安永二年九月・十月) 信鴻の日記を読むと、日付の次に天候が記されている。その記述が詳細で、日長に丸一日空を見ていたのではないかと思わせる。現代だって気象の変化は、江戸時代とそんなには違っていないはずである。 天…

★栗拾いと茸狩り(安永二年七月・八月)

江戸庶民の楽しみ 30 ★栗拾いと茸狩り(安永二年七月・八月) 七月 朔日戊午 薄曇五頃少地震朝少し涼し西風夕過出八過より東風七過風雲で勿散 ○上館より廻したる石燈籠ニツ庭へ直す○松雑木をきる 二日 朝少涼一面うす陰昼蒸気強四過村雨勿止八過雨霈然無程小…